レスポンス(レス)とは? 意味とビジネスシーンでの使い方と重要性

パソコンと砂時計

レスポンスとは、英語の「response」をそのまま用いたカタカナ語で、「反応」、「応答」、「返事」などを意味する言葉です。省略して、「レス」と表現することもあります。

ビジネスシーンにおいては、使われる場面に応じて、様々なニュアンスが込められることがあり、注意が必要な言葉の一つです。

また、ビジネスパーソンの基本的なマナーにもかかわってくることから、その意味を正しく理解し、対応していくことが求められます。

今回は、そんなレスポンスについて、ビジネスシーンでの使われ方や重要性についてご紹介したいと思います。

ビジネスシーンにおけるレスポンスとは

ビジネスシーンで用いられる際のレスポンスとは、どのような意味合いを持つのでしょうか。詳しく見ていきたいと思います。

一般的なビジネスシーンにおけるレスポンスの意味

一般的なビジネスシーンにおいて、レスポンスは大きく分けて「応答・対応」と「反響・反応」という二通りの意味で用いられています。

「応答・対応」のレスポンス

「応答・対応」を意図した使い方では、連絡や依頼、問い合わせなどに対して応じたかどうかの有無を意味します。

具体的には「いくらメールをしてもレスポンスはありません」、「問い合わせ先からのレスポンスがあったらすぐに連絡してください」という使用例が挙げられます。

返事や返信という言葉で置き換えることができることが多いのが特徴です。

「反響・反応」のレスポンス

「反響・反応」を意図した使い方では、行為に対する何らかの行動や発言といった影響の大きさを意味します。

具体的には「プロモーションイベントではほとんど来場者からのレスポンスがなかった」、「店頭に設置したアンケートからのレスポンスは多かった」という使用例が挙げられます。

反応や回答といった言葉でも通用する場合が多く、リアクションという言い方をする場合も少なくありません。

レスポンスは対応や反応の早さや質を意味することもある

レスポンスがビジネスシーンで使われるときには、単純に対応や反応という言葉では置き換えられない場合もあります。そこに、早さや質に関するニュアンスが込められることがあるからです。

ビジネスシーンにおいては、レスポンスは早く行われる方が良いというのが一般的な価値観です。そのため、メールをするとすぐに返信が返ってくる、問い合わせをするとすぐに調べて対応してくれるという意味合いを込めて、「彼はレスポンスが良い」などと表現することがあります。

早さだけでなく、対応の内容について質が良いという気持ちが込められることも稀ではありません。「彼のレスポンスのお陰でクレーマーも納得してくれた」というのが典型例です。クレーマーへの対応の内容が優れていたという気持ちが込められています。このように、ビジネスにとってプラスの効果がある対応というニュアンスであることもめずらしくありません。

ビジネスパーソンにとってのレスポンスの重要性

ビジネスパーソンにとって、レスポンスは高い重要性を持ちます。なぜ、レスポンスがビジネスパーソンにとって重要なのかを確認しておきたいと思います。

理解したことを示す基本的なマナーとしての重要性

レスポンスは、ビジネスパーソンにとって基本的なマナーとなっています。新入社員研修において、ビジネスマナー教育の一環として、メールを読んだらすぐに返信をするようにと指導されることもめずらしくありません。

レスポンスは指示や連絡などを受けて、理解したことを示す対応です。問い合わせがあった場合にできる限り早く対応することで、顧客からの信用を得ることにつながったり、チーム内のコミュニケーションをスムーズに進めることができるメリットがあります。

外部からのメールには24時間以内にレスポンスをするのがマナーという考え方もあり、迅速に対応するのはビジネスパーソンとして欠かせないことだとされています。

業界用語としての重要性

ここまでご紹介してきたレスポンスの使い方以外にも、業界用語としてレスポンスという言葉が使用されることもあります。

例えば、自動車業界ではアクセルやブレーキの効きの良さをレスポンスと表現します。スポーツカーではギアシフトがスムーズに進むことをレスポンスが良いと表現するのが一般的です。

また、IT業界では入力に対する出力、応答をレスポンスといい、「基幹システムのレスポンスが悪いから改善が必要だ」などといった使い方をします。

業界によってレスポンスの使い方には違いがあるので、業界でのコミュニケーションを円滑に進めるためには正しい言葉の理解が必要です。

近年では、業界をまたいで業務提携をする機会も多くなりました。BtoBの事業をする企業でも多岐にわたる業界にコンタクトを取ることが増えています。そのため、レスポンスとはどのような意味なのかを相手の業界に合わせて理解する重要性が高くなっていると言えるでしょう。

メールの「Re:」はレスポンスではない

最後に、よく誤解されがちな、メールを返信した際にタイトル冒頭につけられる「Re:」についてご紹介します。

あの「Re:」は、Response(レスポンス/返答)やReply(リプライ/返事)を意味して付けられたものではなく、ラテン語の「res」が元となっており、「~について」、「~に関して」を意味しています。

ただし、言葉の意味は、人の思い込みと時代の流れの中で変化していくものです。いずれ、「Re:」を「返答・返事」として使用しても間違いではないとする世の中がくるかもしれません。

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