シンコーへの就職/転職はアリ? 元社員による口コミ・評判

本レビューは、元社員による寄稿を、公益の観点からネガティブな内容も含め掲載しています。レビュー内容は一個人の見解であり、当該企業がブラック企業かを断定するものではありません。

腕を組むビジネスパーソン

ここでは、2013年から2017年までの4年間実際に株式会社シンコーで勤務していた元社員が、転職先を探しているビジネスパーソンの方や就職活動中の学生の方にとっておすすめできる会社なのか、職場環境は整っているのか、いわゆるブラック企業なのではないかといった観点で実態をお伝えします。

株式会社シンコー」の基本情報

本社工場住所 富山県富山市馬瀬口90番地
設立 1979年6月
資本金 4350万円
上場市場 非上場
従業員数 204名(2020年5月時点)

シンコーの社風は穏やか

まず、シンコーの社風についてです。シンコーは中小企業ということもあり細かなルールや縛りが比較的少なく、自由度の高い会社だと言えます。

しかしその反面、就業時間内に何度もタバコを吸いに行ったり、おしゃべりをし続けていたりと常識を逸脱した行為が目に入ることも少なくありません。

工場の現場作業の人はたばこ、事務職などのデスクワーク中心の人はおしゃべりといった傾向がみられます。どちらも厳しく取り締まられておらずそれぞれが好きなように過ごしながら仕事をこなしています。

配属先に関しては基本的に面接時に適性を判断されます。金属加工業の経験者であればその経験を活かせる部門への配属が優先的に行われます。特に保有する資格のない新卒入社の人の場合は、部門ごとの人数を合わせる目的で人手不足の部門に配属されることがほとんどです。

希望の部門があれば面接時に伝えることで融通してくれることもあるので自分が会社に入ってから何をしたいかを明確にしておきましょう。

シンコーの残業時間は部門ごとにばらつきがある

シンコーにおける残業時間は、所属する部門によって大きく異なります。工場で働く現場作業者は最大80時間/月ほどの残業が求められます。

傾向としては製品の加工工程が後の工程になればなるほど残業時間が増えます。その原因は納期にあります。

短納期での仕事が入ることがほとんどであり、加工工程ごとに残業しながら対応してトラブルによる遅れなど全てのしわ寄せが来やすい後ろの工程で平日深夜、土日でもおかまいなしに残業をして無理やり納期に間に合わせるスタイルだからです。

逆に事務仕事中心のデスクワークのメンバーはほぼ毎日定時で帰宅し、土日もカレンダー通りお休みをもらえます。残業の仕方が極端に異なるため、現場の作業者からは不満の声が上がるのは日常茶飯事です。

シンコーの年収はやや低め

シンコーの公式HPによると基本給は平成29年度の実績で新卒の大学卒が19万円で高専・短大・専門卒が17万円で高卒については記載なしとなっています。中途採用の待遇は職種、経験など考慮の上決定とだけ記載があり、具体的な内容は明記されていません。

まず、月収ベースで考えると、高専・短大・専門卒の場合、基本給が17万円で残業を80時間/月行う現場作業者とすると、月収は約27万円程となります。残業を多く行う割に月収が低めなのは残業単価が著しく低いことが原因です。

次に、年収ベースで考えると、月収27万円の12か月分で324万円です。そこに基本給の1.5倍の賞与が年2回もらえるので、324+51=375万円となります。

20代の平均年収が男性で371万円なので、平均的ではありますが、残業を1年で960時間も行っていることを考えるとやや低めと判断せざるを得ません。デスクワークの部門だと残業がほぼないので、さらに年収は低くなります。

残業をなるべくしたくない人には就職/転職おすすめ度としては低くなります。

スキルアップはやる気次第

次にスキルアップについてですが、基本的にはこちらから声を上げるまでは何も動いてもらえません。自分から仕事のスキルアップのために勉強して資格を取りたいと相談をすれば、受験費用を負担してくれたり練習用の材料を手配してくれたりと融通をきかせてくれます。

ただし、勉強するからと言って普段の業務の負担まで減ることはありません。しっかり1人分の仕事はこなし続ける必要があります。仕事の合間や終業後の時間に練習を重ね、スキルアップのための準備を整えていきます。

気を付けることは体に負担がかかるのでスキルアップを望む際は、体調の管理にも細心の注意を払って過ごす必要があるということです。

シンコーはハラスメントが少ない

健やかな職場生活を送るために大切なハラスメント事情ですが、シンコーにおいては少ないと言えます。

現場での作業者は男性がメインで事務系は女性がメインと分かれていることからセクハラは起こりにくく、パワハラに関しても自由度の高い穏やかな社風のおかげか問題発生時も「怒る」よりも「叱る」ことで良好な人間関係が生まれ、お互いが気持ちよく問題解決に向けて議論できパワハラが起こりにくくなっています。

会議時にも相手の意見を批判し中傷するようなパワハラは全く起こらず、社長方針でもある「常にブレインストーミング」を意識し発言することができているので、場の空気が悪くなることもなく健やかに過ごすことができます。

総評・まとめ

シンコーの就職/転職おすすめ度は、5段階評価中の4です。多少のストレスは許容する必要があります。

【参考】就職/転職おすすめ度とその目安

  • 5…ほとんどの人にお勧めできる会社です。
  • 4…多少のストレスは許容する必要があります。
  • 3…強いストレスへの耐性がない場合はお勧めできません。
  • 2…過酷な労働を愛する人以外にはお勧めできません。
  • 1…すべての人にお勧めできません。

新卒入社、中途入社共に収入面は気にせずに楽しく働ければそれでいいという人におすすめです。職場の雰囲気が良く、人間関係で悩まされることがほとんどないからです。

ストレスを感じるポイントとしては、年収が低めなので周りの人との格差や生活水準の低下を余儀なくされることです。

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