セブン-イレブン・ジャパンへの就職/転職はアリ? 元社員による口コミ・評判

本レビューは、元社員による寄稿を、公益の観点からネガティブな内容も含め掲載しています。レビュー内容は一個人の見解であり、当該企業がブラック企業かを断定するものではありません。

腕を組むビジネスパーソン

株式会社セブン-イレブン・ジャパンは、株式会社セブン&アイ・ホールディングスを親会社に持つ会社です。

セブン-イレブンはいまや日本全国に2万千店舗以上(2021年10月時点)を展開し、売上高は全コンビニエンスストアの中で最多(2021年10月時点)となっています。

ここでは、こちらの会社に正社員として勤めた自身の経験も交えて、就職・転職を考えている方に向けて仕事内容や労働環境などについて解説していきます。

株式会社セブン-イレブン・ジャパン」の基本情報

住所 東京都千代田区2番町8-8
設立 昭和48年11月20日
資本金 172億円
従業員数 約9,000人(令和3年2月末現在)

セブン-イレブン・ジャパンの平均年収は742万円

セブン-イレブン・ジャパンの2021年の平均年収は742.2万円です。セブン&アイホールディングスの資本金は10億円以上あり、10億円以上の資本金を持つ国内企業の平均年収は約618万円ですから、国内の他の企業の平均の約1.2倍はあります。

年収範囲は約400万円から約1,200万円ほどになっていて、やはり就職期間が長くなるにつれて社内全体の世代別平均年収は上昇傾向にあるため、その点は他の一般的な企業の大半と同じだと思います。

世代別の平均年収から見ても20代の平均年収は比較的高く、他の大手企業と劣らない年収水準となっています。実際に自分が勤めていたときも年収の面では不満を持つことはなく仕事をこなし、生活することができていました。

残業について

残業の有無は部署によって差があります。ほとんど残業がない部署もあれば、残業を任されることがある部署もあります。

私の場合はあまり残業を任されることはなく、自分や周りの社員も定時退社が基本となっていました。また、残業があった場合には残業時間に応じて1分単位で残業代が支払われる制度となっていて、残業手当はしっかりと支給されます。

休暇についても、問題なく取ることが可能で、私も無理なく働くことができました。また、子育てをしなければならない女性社員に対しての産前・産後休暇や育児休暇などの対応もしっかりとされていて、比較的良心的な環境だと思います。

実際の仕事内容は?

実際にセブン-イレブンに就職するとどのような仕事をするのかを解説していきます。ここでは、私が経験した総合職についてです。

入社が決定した新入社員は4週間の研修期間を経て、業務の基礎や流れを理解するため、2ヶ月間の体験入店をすることになります。そして、それを終えると2年間ほど研修期間として直営店で店長として業務を行います。その期間を終えた後、OFCとして7、8店舗の経営管理を任されるようになります。

OFCとはオペレーション・フィールド・カウンセラーの略で、担当を任される店舗に対してカウンセリングを実施し、経営アドバイスを行うマーケティング業務です。

OFCは自身の担当店舗に対し、売上向上のための実践的なノウハウをアドバイスします。担当する各店舗に赴き、オーナーと店舗の経営方針などについて面談することもあるため、OFCとして実績を残すにはコミュニケーション能力がとても重要です。また、売上の実績がOFCとしての評価にそのまま影響するため、経営能力などのスキルアップに繋がるでしょう。

そして、OFCとして経験を積んで実績を残すと、100店舗の経営管理を任されるDM(ディストリクトマネージャー)、1,000店舗の経営管理を任されるZM(ゾーンマネジャー)などへ昇格することが可能です。

また、立候補制度というものがあり、人事や海外での業務、物流、店舗開発、商品企画など自分がやりたい業務があれば会社に希望を伝え、採用されればそのような仕事をすることも可能です。

一方で、過去にブラック企業大賞に選ばれたことが

「ブラック企業大賞」とは、労働組合役員やNPO法人の代表、作家、弁護士や大学教授などで構成されている「ブラック企業大賞実行委員会」が毎年運営していて、セブン-イレブン・ジャパンは2015年に大賞を受賞、2019年にもノミネートされています。

主に挙げられる要因は、残業手当が出されていなかった、職場の方針や環境に適応できずに退職してしまう人も少なからずいる、フランチャイズのシステムによる社員への負担です。

残業に対する対応がなされていると前述しましたが、以前、セブン-イレブンは社員に対する残業手当が一部支払われていなかったことで、問題になったことがありました。私も実際に店舗の商品を自分自身で購入したり、上司が購入させるなどして、店舗の売上に貢献させていたという事例は聞いたことがあります。

また、ハードな業務でストレスが溜まったり、精神的な余裕がなくなってしまうせいか、パワーハラスメントが頻繁に起こっている部署や店舗もあると聞きました。自身が働く環境に不満を持ち、退職してしまう社員は少なからず存在しているようです。

しかし、ハラスメントについては本社も解決すべき課題として捉えていて、従業員ヘルプラインを作成するなどの対策をすることで、労働環境の改善を図っています。

一部の環境でハラスメントなどが起こっている実情を考えるとブラック企業レベルは一概に低いとは言えませんが、その職場の環境などによって様々で、私の職場ではあまりそのような様子は見られませんでした。

株式会社セブン-イレブン・ジャパンの総評

私は就職して後悔はありませんでしたし、仕事をしているうちに自分自身の成長をとても実感できたので、就職先として候補に入れるのは悪くないと思います。

また、セブン-イレブン・ジャパンは社内で起こっているハラスメントや労働環境の改善に努めているため、劣悪な環境で働き続けなればならないということはほとんどないでしょう。

就職/転職おすすめ度は、5段階中4です。環境によって多少違いがあることは認識しておきましょう。

【参考】就職/転職おすすめ度とその目安

  • 5…ほとんどの人にお勧めできる会社です。
  • 4…多少のストレスは許容する必要があります。
  • 3…強いストレスへの耐性がない場合はお勧めできません。
  • 2…過酷な労働を愛する人以外にはお勧めできません。
  • 1…すべての人にお勧めできません。