FYI、FYRとは? 意味と使い方とビジネスシーンにおける位置づけ

FYI

FYIとは、英語の「for your information」を省略した言葉で、「ご参考までに」という意味で使われているビジネス用語です。直訳では、「あなたの情報のために」となります。

重要性はそこまで高くはないけれど、共有しておきたい情報、目を通しておいてもらえると嬉しい情報を、相手に発信する際などに使用します。

FYIとほぼ同じ意味で使われるFYR

FYRとは、「for your reference」の略語で、FYIと同様に「ご参考までに」の意味で使われているビジネス用語です。

FYRは、FYIよりも重要度が低いときに使用されるとされていますが、日本のビジネスシーンにおいては、その微妙なニュアンスの違いを使い分けられることはほとんどありません。

FYIに比べるとあまり使われていない用語になります。

ビジネスシーンにおけるFYI

現代の労働者は、業務にパソコンを用いることはほぼ必須であり、会社内外を問わず、連絡の多くをメールに頼っています。皆さんも、一日に膨大な数のメールを受信しているのではないでしょうか。皆、その膨大な数のメールの中から、見逃してはいけない重要なメールを選り分けながら、日々の業務に励んでいます。

そのような状況下において、重要度のそこまで高くないメールを無遠慮に送ることは気が引けるため、一目で「重要ではない」「単なる共有」ということがわかるように、件名や本文内にFYIと記載してメールを送るようになりました。忙しい中、無理に返信しなくてもよいというニュアンスも含まれています。

上司や先輩に使うのは避けるのが無難

FYIは、英語圏では、一般的な略語であり、ビジネスシーンにおいて略語を使うこともめずらしくないため、相手がネイティブであれば、ほとんどの場合、使用しても問題とはなりません。

一方で、日本のビジネスシーンにおいては、略語を使用すること自体がカジュアルな印象を与えるため、FYIを目上の人間に使用することに否定的な職場が多く存在しています。念のため、親しい同僚や後輩との間での使用に留め、上司や先輩に使用することは避けましょう。

また、そもそもFYIを職場で使っている人間が全くいない場合は、使用しても意味が通じないことが容易に予想されます。そのような場合は、無理に使用する必要はないでしょう。

FYIの読み方は

FYIは、主にメールやチャットなどの文字コミュニケーション上で使われています。そのため、口頭で用いることはほとんどなく、日本のビジネスシーン上で定まった読み方は存在していません。

あえて口に出す際は、そのまま「エフ・ワイ・アイ」と発音するか、「フワイ」と読むのが一般的です。最終的には、相手にきちんと伝わる方法で伝えることが大切です。口頭では、普通に日本語で、「ご参考までに」と言うことをお勧めします。

FYIの使い方、例文

[FYI]昨日聴講したマーケティングセミナーの講演資料です(メール件名などで)
FYI】営業チームの会議の議事録を転送します(メール件名などで)
FYI:隣のチームの成功事例を頂戴したので共有します(メール件名などで)
fyi!(転送されたメールの本文などで)