テレハラ(リモハラ)とは? 意味と具体例と防止策と被害への対処法

テレハラ(リモハラ)とは、テレワーク(リモートワーク)での勤務中に、Webカメラを通して垣間見える相手のプライベートな空間、容姿、服装、生活の様子や、マイクを通して聞こえる相手およびその同居人の生活音などの音に対して、否定的、威圧的、性的な言動を行うなどの嫌がらせを意味します。

また、相手の通信インフラなどの業務環境への否定的、威圧的な言動や、必要以上の監視、報告の強要などの精神的に過度の圧迫感を与える行為も含まれます。

テレハラは、「テレワーク」と、嫌がらせを意味する「ハラスメント」を組み合わせた造語である「テレワークハラスメント」を省略した言葉です。

リモハラは、「リモートワーク」と、嫌がらせを意味する「ハラスメント」を組み合わせた造語である「リモートワークハラスメント」や「リモートハラスメント」を省略した言葉です。

テレハラ(リモハラ)は、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行を受けて、各企業がテレワークやリモートワークの大々的な導入を余儀なくされることでその問題が広く表面化し、認知されるようになりました。

今回は、テレハラ(リモハラ)の具体例やその防止策、被害への対処法について、ご紹介していきたいと思います。

なお、テレワークとリモートワークの意味やその違い、特性については、以下の記事をご参照ください。

テレワーク(リモートワーク)とは? 意味と導入のメリットデメリット
テレワーク(リモートワーク)とは、ICTを活用し、時間と場所の制約を受けずに働く勤労形態を意味します。離れた場所を意味する「tele」と「work」を組み合わせた造語です。テレワークとリモートワークの違いやメリットデメリットをご紹介します。

テレハラ(リモハラ)の具体例

テレハラ(リモハラ)の例としては、以下のようなものがあります。

プライベートへの干渉

  • 「みすぼらしい部屋だな」などの発言
  • 「たいして働いてないのに、いい部屋住んでんな」などの発言
  • 「子どもをだまらせろ」などの発言
  • 「家事の音がうるさいからやめさせろ」などの発言
  • 業務時間外のリモート飲み会への参加の強要
  • 相手の通信インフラへの文句や私費での改善の強要

テレワーク(リモートワーク)特有のセクハラ

  • 業務に関係がない二人きりでのWeb会議、通話の強要
  • 「パジャマ姿が見たいな」などの発言
  • 「部屋をもっと見せてよ」などの発言
  • 洗濯物などを見つけて「普段そんなの着てるんだぁ」などの発言
  • 「パソコンが調子悪いなら家まで見に行くよ」などと自宅に来ようする行為

過度な監視、報告の強要、その他威圧行為など

  • 「見てないところでサボっているだろう」などの根拠のない発言
  • 短時間の中座や反応の遅れに対しての「サボるな」などの発言
  • 業務時間外のチャット等への反応の強要
  • チャットなどでの過度な業務状況の報告の強要
  • Web会議におけるリアクション、反応の強要

これらの行為に限らず、オフィスにおけるパワハラやセクハラなどと同様に、相手に嫌がられるであろう行為の全般が、ハラスメントに認定される可能性があります。

テレハラ(リモハラ)の防止策

事前の自己防衛策としては、Webカメラに映る範囲に洗濯物など生活感のあるものを置かない、付け入る隙のない身だしなみを心がける、コミュニケーションはビジネスライクに済ます、なるべく生活音が届かない場所で仕事をするなどの対処法が有効です。

会社として、テレハラ(リモハラ)を防止するには、会社から社員に対して、テレワーク(リモートワーク)を行う際にはテレハラ(リモハラ)を行ってはいけない旨と、どのような行為がテレハラ(リモハラ)に該当するのかについて、広く周知しておくことが重要です。

本来は、テレワーク(リモートワーク)勤務時においても、個々の社員が、やってよいこと、やってはいけないことを、オフィスで働いているときの延長線上として、想像力を働かせて判断することが望ましいでしょう。

しかし、残念ながら、多くの人間はそこまで賢くはありません。

ほとんどの社員に想像力がまったくないことを前提として、一つひとつやってはいけないことを、具体的に伝えておく必要があります。

その際には、前述の具体例などをもとに、オフィスでの勤務時とは異なるハラスメントの注意点があることを認識してもらうことが大切です。

また、テレワーク(リモートワーク)勤務時には、すぐそばに上司がいないこともあり、気持ちがゆるみがちです。オフィスで勤務しているときには行わないようなことも、つい行ってしまうことがあります。

自分の部下であれば大丈夫だという慢心が、思わぬトラブルを生む可能性があることを認識しておきましょう。

なお、そこまで十全に対策を行ったとしても、必ず問題を起こす社員は現れるものです。管理職の方は、トラブルは発生するものだとある程度は覚悟した上で、テレワーク(リモートワーク)体制に移行しましょう。

テレハラ(リモハラ)被害への対処法

テレハラ(リモハラ)被害への対処法としては、基本は他のハラスメント被害と同様に、可能であれば相手にはっきりと嫌だと伝えること、難しければ上司や会社のパワハラ、セクハラなどのハラスメント被害の相談窓口へ相談することをお勧めします。

会社に内部通報制度が存在していない、機能していない、会社全体がハラスメントを容認する風土である場合は、「厚生労働省委託事業ハラスメント悩み相談室」のWebサイト上に、会社以外で相談できる窓口が複数紹介されています。ご参考にしていただければ幸いです。

普段とは異なる勤務体制になれば、普段とは異なる問題が発生するものです。急な体制の変更ともなればなおさらです。

問題を問題のまま放置せず、相談するべき相手に相談し、改善していく姿勢が、健やかなテレワーク(リモートワーク)勤務を実現するために重要だと言えます。

ZOOMセクハラとは? 意味とテレハラ(リモハラ)との違い

昨今、「ZOOMセクハラ」という言葉も報道で使われていますが、テレハラ(リモハラ)とは何が違うのでしょうか。

ZOOMセクハラとは、アメリカのZoomビデオコミュニケーションズが提供するWeb会議ツールである「Zoom」をとおして行われるセクハラを意味します。

Zoomは、コロナ禍において広く一般的に使われるようになり、高い知名度を獲得しているため、セクハラの名称にそのまま固有名詞が使われる結果となりました。

Web会議ツール上で行われるセクハラのうち、それが仕事中の出来事であれば、テレハラ(リモハラ)にも分類されます。しかし、オンライン飲み会など仕事以外のプライベートにおけるWeb会議ツール上のセクハラは、テレハラ(リモハラ)にはあたらないため、ZOOMセクハラなどの言葉が別途使われています。

ZOOMセクハラの具体例は、前述の「テレハラ(リモハラ)の具体例」とほぼ同じものとなりますが、発生状況にオンライン飲み会等も含まれてくるため、Webカメラをとおして局部を見せつけるなどのより露骨な内容が含まれる傾向にあります。

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