三井住友海上火災保険への就職/転職はアリ? 元社員による口コミ・評判

本レビューは、元社員による寄稿を、公益の観点からネガティブな内容も含め掲載しています。レビュー内容は一個人の見解であり、当該企業がブラック企業かを断定するものではありません。

腕を組むビジネスパーソン

文系学部出身の就活生から毎年人気の三井住友海上火災保険株式会社。

本記事では、三井住友海上火災保険株式会社への就職・転職をご検討の方に向け、2015年4月から2020年3月までの5年間、実際に勤務していた元社員が、三井住友海上火災保険株式会社への就職・転職はおすすめできるのか、勤務時間や福利厚生など就労環境は健全なのか、世間一般でいう「ブラック企業」ではないのかなどといった観点で、実際のところを詳しくお伝えしていきたいと思います。

三井住友海上火災保険株式会社」の基本情報

英文社名 Mitsui Sumitomo Insurance Company, Limited
本社住所 東京都千代田区神田駿河台3ー9
創業年日 1918年10月21日
資本金額 1,395億9,552万円
従業員数 14,168名(2021年3月31日時点)

【社風】部署や上司によるが、全体的に明るい体育会系

まず、三井住友海上の社風を見て行きたいと思います。三井住友海上は、全体的に上下関係がはっきりした、体育会系の会社であると言えます。

ただし、部署によって雰囲気が大きく異なります。三井住友海上では、代表的な2つの部門があり、代理店に自社の保険商品を売り込む営業部門と、事故解決対応を行う損害サービス部門があります。

傾向として、営業部門は元気で行動的で、飲み会好きが多い、体育会系の人が多いです。一方、損害サービス部門はおとなしめで冷静な、文化系の人が多いです。

入社時には本人の適性を考慮され、マッチすると思われる部署に配属となりますが、地方の部署は部署数や空きポストが少ないため、本人の適性を考慮されず、単に人員が足りない部署に配置されることも多いのがネックと言えます。

部署や上司にはよるものの、全体的にメンバー間の仲は良く、上司や先輩を呼ぶ際も「〇〇さん」と役職名では呼ばない、フレンドリーな会社といえます。

【残業時間】部門により大きな差があり、業務時間外の負担も部門により偏りがある

三井住友海上では、部門や部署により、残業時間や業務時間外の負担の差があります。

2017年に大々的な働き方改革が推進され、原則19時までにPCのログオフと退社が必須となったため、全体的に残業時間は大幅に少なくなっています。

しかし、家にPCを持ち帰って隠れ残業をしている人も一定数いるのが事実です。

また、ほぼ強制参加の社内外の飲み会・接待も多く、一部の営業部署では代理店からの土日の電話対応・休日出勤も頻繁に発生するため、部門によって業務時間外の対応の負担が大きくなっています。

【年収】役職がつくと、給与水準は高め

例年新卒の月給は、学士卒の全域総合社員で約23万円、地域総合社員で17万円と、決して高い月給とはいえません。

また、営業社員については、みなし残業が適用されているため、どれだけ残業しても残業代がプラスで追加されないのもネックです。

ただし、ボーナスが夏・冬合わせて例年月給の約9ヶ月分支給されるので、結果的に年収は他社の同年代より高めの水準となっています。

全域総合社員の年収モデルは、6年目主任職で約600万円、10年目課長代理職で約800万円、課長職で約1000~1500万円となっており、国内法人としては高めの水準と言えるでしょう。

なお、エリア外転勤を伴わない地域総合社員については、全役職で全域総合社員より約25%給与が低いこと、各種補助制度も適用されないことなどがあり、社員区分によって実質年収にかなり格差があります。

【スキルアップ】若いうちの経験にはなるが、自立性は育ちにくい

営業部門では、新卒から億単位の予算を持ち、部署によっては有名自動車メーカーや大手企業の社長や役員に提案する機会があるなど、中小企業ではなかなか経験できない取引を若手のうちから経験できます。

その分、ビジネスマナーや責任意識、インシデントへの対応能力については、高いレベルで身につけることができます。

しかし、業務内容の裁量はなく、基本的には上司から任されたタスクを行う以外、自ら進んで新しい取り組みを始めたり、組織の改善点を主体的に改善したりなどは、上司の承認がおりにくいため、なかなか行えません。

また、頑張って仕事に取り組む社員に多くの仕事が集約され、それなりにこなしている社員にはそれなりの仕事量しか任されないため、頑張っている社員が業務過多となり、本来自分がスキルを伸ばしたい業務に時間を割けない傾向があります。

自ら主体的に課題を発掘し、改善し、よりよい価値提供や組織作りを行いたいと思っている自立志向の強い人には、スキルアップの場が少ない環境と言えるでしょう。

【就職/転職おすすめ度】部署・上司により、大きな差がある

配属された場所によって、異なる会社間並みに就職/転職おすすめ度が異なります。

前述の通り、原則19時までにPCのログオフと退社が必須となっているため、基本的には残業は他社と比べて多いとは言えない環境です。

しかし、部署によっては、担当代理店がオフィスから100km離れており、業務時間外に直帰することが当たり前になっています。

また、土日祝休となっているものの、代理店から頻繁に電話連絡が入り、しっかりと休めないこともあります。2020年から新型コロナの影響でリモートワークが導入され、上司の目が行き届かず、早朝や深夜に及んで業務を行う社員も増えています。

ハラスメントの面で言うと、怒鳴ったり、お酒を強要したりするなど体育会系のパワハラや、男女差別やボディタッチなどのセクハラもいまだに見られます。40・50代の課長部長クラスの社員だと、自身が若い頃はパワハラ・セクハラが当たり前に横行していたため、その感覚がいまだに残っているのが散見されます。

約15000人社員がいる以上、モラルや常識が欠如している人間は多少存在するのです。

ただし、2015年頃から女性社員の割合が大幅に増え、パワハラ・セクハラが問題視されてきたこともあり、ハラスメントで問題になった社員は左遷異動となるケースも増えています。

給料を重視する人にはおすすめ、スキルアップを重視する人には不向き

就職/転職おすすめ度としては、5段階評価中の4です。多少のストレスは許容する必要があります。

【参考】就職/転職おすすめ度とその目安

  • 5…ほとんどの人にお勧めできる会社です。
  • 4…多少のストレスは許容する必要があります。
  • 3…強いストレスへの耐性がない場合はお勧めできません。
  • 2…過酷な労働を愛する人以外にはお勧めできません。
  • 1…すべての人にお勧めできません。

部門・部署や上司・メンバーによっては、健全に楽しく働ける環境もありますが、上司が自分の出世に一生懸命でしっかりマネジメントできていない、飲み会や土日対応・出勤などプライベートの時間が阻害されるなど、ストレスの多い環境も存在しています。

三井住友海上への就職・転職をご検討の方の参考になれば幸いです。

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