ポテンシャルとは、「潜在能力」、「可能性」、「将来性」などの意味で使われている言葉です。
英語の「potential」をそのまま使ったカタカナ語です。
人に対しては「ポテンシャルが高い」、「ポテンシャルを感じる」などと使われます。
ビジネスシーンにおいてもポテンシャルという言葉はよく登場します。採用活動の一つとして、「ポテンシャル採用」を導入している企業も多く、さらに注目が集まっているワードと言えます。
今回は、ポテンシャルのビジネスシーンにおける具体例やその重要性、高めるための方法などをご紹介します。
ビジネスシーンにおける具体例
ビジネスシーンにおいて、ポテンシャルという言葉はたびたび使われます。例えば、「あの業務はかなり難易度が高いが、彼はポテンシャルがあるので結果を出してくれるだろう」というような使われ方です。
ポテンシャルとは、潜在能力などを表す言葉ですが、ビジネスシーンにおいては特に仕事に必要な潜在能力を指します。具体的な能力としては、物事を分析する能力、客観的に考える能力、論理的に考える能力、実行する能力などが挙げられます。これらに限らず、様々なスキルや特性がポテンシャルとして考えられています。
なお、ポテンシャルには将来性という意味もあるため、将来への期待を込める場合にも使われます。「彼には重役まで出世できるようなポテンシャルがある」というような使われ方が例として挙げられます。
ポテンシャル採用とは
ポテンシャル採用とは、応募者のポテンシャル、つまり潜在能力や将来性、人柄、素養などを重視しながら行う採用活動のことです。
企業に採用されるために重要なポイントとして、一般的にイメージされるのはこれまでの実績や職務経験ではないでしょうか。例えば、大手企業に勤務していた経験やそこでも目覚ましい実績などは採用時に有利に働きやすい実績と言えます。企業としても、職務経験や実績は事実である分、応募者を審査する際の材料として使いやすいので重視されます。
しかし、ポテンシャルは必ずしも職務経験や実績に反映されているとは限りません。素晴らしいポテンシャルを持っていながら、これまではそれを活かせる職場に恵まれなかったというパターンもあり得ます。そのような場合、書類上で見える経験や実績などを重視し過ぎてしまうと、優秀な人材をみすみす見逃してしまうことにもなりかねません。
そこで、その人の持っている幅広い能力や将来性で採用を判断するポテンシャル採用が注目されているのです。ポテンシャル採用を行うことで、比較的経験や実績の少ない若手社員も積極的に採用できるため、社内の若返りを行いたい場合にも有効です。
ポテンシャルの重要性
先の段落で触れたとおり、現在はポテンシャルを重視しながら採用を行う企業も増えています。
つまり、就職活動や転職活動を行う際に、実績や経験以外にも目を向けてもらえるので、アピールの仕方次第では、社会人としての経験が少ない若手にも大きなチャンスがあると言えます。
特に、新卒の就職活動においては、社会人としての実績や経験がない分、保持しているポテンシャルとそれをどこまでアピールできるのかが重要となります。
転職を考えている人も、自分の経歴に関わらずポテンシャルで勝負できる場が増えれば、転職活動の幅が広げられるでしょう。
入社後も、ポテンシャルが高ければ、その分早く新しい環境に適応し、スムーズに仕事を進められるでしょうし、そのポテンシャルが認められて大きな抜擢を受けたり、プラスになる場面が多いと言えるでしょう。
ポテンシャルを高める方法
潜在能力というと、元々備わったもので、自分の力では高めることはできないとイメージする人もいるかもしれません。しかし、それは間違いで、ポテンシャルは努力によって高めることができます。
ポテンシャルを高める上でまず大切なのは、自分自身をしっかりと理解することです。どのようなポテンシャルが自身に備わっていて、逆にどのような不足があるのかを分析することから始めましょう。自分が高めるべきなのはどのような能力なのか、具体的にポテンシャルアップを目指す前に、現状を分析する作業は必要不可欠です。
自分だけでわからない場合は、家族や友人、同僚など周りの人に聞いてみるのも良いでしょう。第三者の目から見た場合、自分では気づかないポテンシャルの有無がわかることもあります。
ポテンシャルを高めるためには具体的な行動や経験が必要です。机の上での勉強と異なり、ポテンシャルは知識として覚えるだけでなく、実際に動いて自らの頭や体で経験を通して習得しなければ、地力としてはなかなか身につきません。
例えば、コミュニケーションに関するポテンシャルを高めたいとします。上手にコミュニケーションをとるためのポイントやテクニック、心理学などを知識として勉強することはもちろん大切です。しかし、ポテンシャルは実際の能力として使えなければ意味がありません。いずれ、実践的に活用可能な能力として身につけるためには、様々な経験を積み重ねていく必要があります。
また、ポテンシャルの高い人に共通するのは、好奇心やチャレンジ精神が旺盛だということです。ポテンシャルを高めたいなら、様々なことに積極的に興味をもち、挑戦していく姿勢を持つことをお勧めします。前向きに多くの経験を積み重ねれば、その経験によって裏打ちされた能力が自分の中にしっかり蓄積されていくはずです。
生まれつきの素養や特性によってポテンシャルが高い人もいますが、低い状態からポテンシャルを磨いていくことは誰でも十分可能なのです。