トヨタ自動車への就職/転職はアリ? 元社員による本音レビュー

本レビューは、元社員による寄稿を、公益の観点からネガティブな内容も含め掲載しています。レビュー内容は一個人の見解であり、当該企業がブラック企業かを断定するものではありません。

腕を組むビジネスパーソン

ここでは、世界の自動車販売ランキング2位に入る、日本屈指の大企業として知られているトヨタ自動車株式会社への就職や転職を検討している方に向けて、以前に実際働いていた元従業員の立場から、トヨタ自動車は就職や転職をする先の会社としてお勧めなのか、健やかに働いていける職場環境なのか、いわゆるブラック企業なのではないかといった観点で、お伝えしていきます。

トヨタ自動車株式会社」の基本情報

英文社名 Toyota Motor Corporation
本社住所 愛知県豊田市トヨタ町1番地
創業念日 1937年8月28日
資本金額 3970億4900万円
上場市場 非上場
従業員数 36万6283人(2021年3月31日時点)

トヨタ自動車は年収が高い

まず、重要視される方が多いであろうトヨタ自動車の年収についてみていきたいと思います。

2021年3月の有価証券報告書によると、トヨタ自動車の平均年収は、約858万円です。日本の平均年収は436万円なので、トヨタ自動車の年収は約2倍です。基幹職や中間管理職になると年収1000万円越えも夢ではありません。

ですが、大学を卒業した人と高校を卒業して就職した人で大きく年収は変わりますし、管理職と現場職で大きく年収が変わってくるので、就職や転職をする際には採用条件を事前に確認することが重要です。

トヨタ自動車は年功序列が強いことがマイナス面ととらえられることも多いのですが、堅実に仕事をこなし、中間管理職まで上がれれば、社会的に見てもトップレベルといえるほどの高年収となれるので、長期的に働く気であれば良い労働環境であるといえます。

残業は部門による

トヨタ自動車における残業時間は、所属する事業部や役職などによって大きく変わってきます。

全体では大企業という立場からコンプライアンス遵守を明確にし、ライフワークバランスを重視している点から一般社員の残業時間は抑制傾向にあるといえます。

労働組合は強く守られ、残業時間や年休奨励が大事にされている上、残業時間が管理されているのでライフワークバランスがとりやすいです。また、コアタイムに在籍すれば、自由出勤のフレックスタイム制にすることができます。

残業管理は厳しく、サービス残業や年休の無取得が問題になることもあります。

部門でいえば、生産部門は2交代のため残業が少なく、土日出勤も基本無いためワークライフバランスがとりやすいと人気です。

ですが、企画部門や設計部門、技術部門はプロジェクトが順調に進まなければ、常に残業で土日出勤もやむを得ないという空気が存在し、定時で帰るのは難しいことが多いです。

基本的に裁量は少ない

トヨタ自動車は老舗の大企業なので、仕組みや組織自体の構造が昔からしっかり存在しているため、経営などに口を出すことは難しいですし裁量も少なく、「年功序列が強い」「上司の評価ですべて決まり、決まることも保守的」という声が多くあります。

一方で企画や提案が通りやすい部署もあります。海外営業や企画などの部署では「若手が手を挙げれば任せる」「自ら行動しない人は置いて行かれる」といった点で若手の裁量権が大きく、積極的にスキルアップを目指せます。

トヨタ自動車にはハラスメントが存在するが、変わりつつある

トヨタ自動車のパワハラなどのハラスメント事情ですが、「ある」というのが率直なところです。

これほどの大企業になると中には、仕事第一で他人の気持ちを考えることができないという人もいるというのが事実なので、根絶は難しいといえるでしょう。

以前には、パワハラによって若い社員が自殺に追い込まれる事件もあり、このパワハラは個人的なものではなくトヨタ自動車内で繰り返し慢性的に行われている組織的なものであると認められました。

この事件以降トヨタは再発防止策を出し再発防止に努めていますが、長い年月を重ねて出来上がったパワハラ文化をなくすことができるのかと言われれば、難しいところでしょう。

就職/転職おすすめ度に大きく影響するのは、この慢性的なハラスメントの強さです。

若手が働きやすい環境は整っている

トヨタ自動車の社風は、良くも悪くも大企業であるといえるでしょう。

給与や福利厚生では安定しているトヨタ自動車ですが、「保守的すぎる」「結局年功序列が強すぎる」などの声は大きいです。組織が大きすぎるゆえの情報伝達や意思決定の遅さや、大企業ゆえ個人が努力をして成果を上げても評価がされにくいという欠点もあります。

一方、大企業として優秀な人材が多く集まってくるということから頭のさえる人が多く、愛社精神のある人が多い企業風土の影響もあってか面倒見のいい人が多いため、若手の人が働きやすい環境が整っているといってもよいでしょう。

どこの部署でもそのようなトヨタの企業風土の影響が出ていますが、それでも部署によっては厳しい環境のところもあるので、転職する際には面接時に雰囲気などを確認すると良いかもしれません。

ただし、新卒での就職は一括採用となるため、どの部門になってもいいように、心の準備が必要です。

総評・まとめ

結局のところトヨタ自動車は、就職や転職先の企業としてお勧めできるのでしょうか。

トヨタ自動車の就職/転職おすすめ度

トヨタ自動車の就職/転職おすすめ度は、5段階評価中の4です。多少のストレスは許容する必要があります。

【参考】就職/転職おすすめ度とその目安

  • 5…ほとんどの人にお勧めできる会社です。
  • 4…多少のストレスは許容する必要があります。
  • 3…強いストレスへの耐性がない場合はお勧めできません。
  • 2…過酷な労働を愛する人以外にはお勧めできません。
  • 1…すべての人にお勧めできません。

事業部によっては、健やかに働ける環境も存在しますが、裁量が少なく、パワハラがあるといったストレスフルな職場環境があるのも事実です。総合的に考えて、今回の評価となっています。