社会人なら誰しも、一度は仕事ができる人になりたいと考えるのではないでしょうか。
自分よりも仕事ができる人と自分は、いったい何が違うのか…。仕事ができる人は休日も仕事の勉強をして、密かに差をつけているのではないか…。などと思うこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、仕事ができるようになるためには休日の勉強が必要なのかや、就業時間内だけの学びで成長するにはどうしたらよいのかなどについて、ご紹介していければと思います。
目次
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学びの総量は「量✕質」で決まる
前提として、仕事ができる社会人になるためには、専門スキルの習得と実務経験の積み重ねが必要です。そして、それらの学び・積み重ねを、どの時間を使って、どのように行っていくのかがポイントとなります。
ここでまずご紹介したいのが、学びの総量のお話です。
学びの総量は「量✕質」で決まります。量は学びに費やした時間のことで、単純にやればやるほど積み重ねは多くなります。質は学びの効率のことで、質・効率の悪い勉強をいくらしても、その積み重ねは思っていたよりも少なくなってしまいます。
休日にも仕事の勉強をする人は、純粋に学びの量が多いわけですから、やらない人に比べて、仕事ができるようになって当然です。もし、その人が質・効率のよい勉強方法をとっていれば、差は開く一方でしょう。
しかし、筆者は休日に仕事の勉強などしたくはありません。なるべく楽をしてできる社会人になりたいと考えています。どうしたらその願いを叶えることができるのでしょうか。
就業時間内だけの学びで仕事ができるようになるには
休日に仕事の勉強をせず、就業時間内だけで仕事を学んでいこうとする場合に、心得ておかなければならないことが一つあります。
それは、休日に効率的に仕事の勉強をしている人には、いつまで経っても決して追いつけないということです。自分以上に効果的に努力をしている人には追いつけないのは道理です。休日に勉強をしないのならば、就業時間内に可能なかぎり学び、そこで得られた能力に満足する気持ちが必要だと言えるでしょう。
それでは、その限られた就業時間内に最大限効率的に学びを得るにはどうしたらよいのでしょうか。ポイントを3つ挙げさせていただきます。
- 学ぶ目的意識を明確に持つ
- 仕事の全体像・背景を把握しておく
- 外部から知見・ノウハウを獲得する
それぞれについて、見ていきたいと思います。
1. 学ぶ目的意識を明確に持つ
日々の業務を漫然とこなしているだけでは、効率的な学びは難しいものです。
まずは、自分自身がどのようなスキルや経験を積んでいきたいのかを考え、今行っている業務から、それに通じるどのようなスキルや経験が得られるのかを意識するとよいでしょう。
業務を作業的に右から左に受け流すのと、何かを身につけようと意識して業務に向き合うのとでは、自分の中に残る経験の量に格段の差が出てきます。
2. 仕事の全体像・背景を把握しておく
今取り組んでいて、学びを得ようとしている業務に関して、その全体像や背景を知っておくことは、効率的な学びにとってとても大切です。
例えば、自身が取り組んでいるその業務が、会社の大きな事業・プロジェクトの中で、どのような位置づけにあるのか、他の人が進めている業務とどのような関係性にあるのか、目的は何なのかなどの情報を知っていれば、その全体像を踏まえた上で、任された業務に関してもっとよいやり方はないのかと自分の頭で考えることも可能となります。
指示された作業を、全体像・背景もわからずにただこなしているのとは異なり、自分の頭で考える余地のある仕事は、当事者意識を持つことにつながり、その実務経験はより深く身につくことでしょう。
3. 外部から知見・ノウハウを獲得する
多くの会社が、自社でできない仕事を外部の業者に委託していることと思います。
外部委託先業者との仕事は、業務を通じて多くの学びを得るチャンスですので、ぜひ有効活用するようにしましょう。
具体的には、自社の誰からも得ることができない専門的な知見・ノウハウの獲得や、他社の人との比較で自身がどの程度の知見・ノウハウを持っているのかの現状の確認、業界の最新情報の収集などができる可能性があります。
自社内の忙しい先輩たちとは違い、外部委託先業者の人たちは、相談や質問に丁寧にやさしく回答してくれることでしょう。客としての立場を利用し、聞きたいこと、不明点は何でも聞いて、自身の血肉とすることをお勧めします。
なお、外部業者に委託する際に、初めから知見・ノウハウの提供も含めてお願いしておくと、話がスムーズに進むことでしょう。
トッププレイヤーを目指す! 休日にできる勉強とは
それでは、休日にもさらに仕事の勉強をして、他の人よりも圧倒的に優位に立とうとする場合、どのような勉強をすればよいのでしょうか。
前提として、仕事ができるようになるための学びとして、効率的なのは間違いなく実務経験です。休日でメインとなる座学でのスキル習得は効率の面で劣ってしまいます。それでもできることとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 金融系など資格が重要な場合は、資格勉強
- 営業系など市場調査が重要な場合は、他社の商品やサービスの利用を通じた競合調査
- Web制作系など実際のものづくりが重要な場合は、個人でのWebサイトやWebサービスの制作・運営
どれだけ、実際の業務や今後のキャリアに直結した勉強ができるかがポイントとなります。
なお、成長するためとはいえ、休日に会社の業務を行うことはお勧めしません。労働時間は法律で決まっているものです。会社が管理している時間外で勝手に労働をすることは、会社が労務管理の観点で困ってしまいますし、最悪、処分の対象となってしまいます。
やる気があるのはよいことですが、やっていい範囲とやってはいけない範囲の区別はきちんとつけるようにしましょう。
社会人は、休日に仕事の勉強をするべきなのか
ここまで、就業時間内に効率的に学びを得るコツと、休日にできる仕事の勉強内容についてご紹介してきましたが、結局、社会人は休日にも仕事の勉強をするべきなのでしょうか。
それは、それぞれの人の、「仕事を行っている目的」によって決めるべきものだと言えるでしょう。
仕事を、家族との時間を幸せに過ごすためや、プライベートを好きに過ごすために行っている人は、休日に仕事の勉強をすることなど考えず、就業時間内にどれだけ学びを得て、成長することができるかに注力するとよいでしょう。
仕事を、自己実現や、人生の生きがいそのものとしている人は、休日にも仕事の勉強をして、トッププレイヤーを目指すとよいでしょう。
どちらにしても、重要なことは、自身の価値観を他の人に押しつけないことです。休日に仕事の勉強をすることを他の人に押しつけてはいけませんし、仕事が生きがいの人を人生損をしているなどと貶めるような言動も行うべきではありません。
他人は他人、自分は自分として、多様な価値観を尊重するとまでは行かずとも、許容くらいはできるようにしておくことをお勧めします。