新しい職場にすぐになじむためには – 中途入社時のよくある失敗

転職した際に、新しい職場になじめるのか、新しい仲間とうまくやっていけるのかは、誰もが不安に思うことでしょう。

特に意識することなく、すんなりとなじめる人がいる一方、多くの人が新しい職場での出だしにつまづいてしまっているのが現実です。

今回は、転職して中途入社で新しい職場に臨む人たちに向けて、新しい職場で受け入れてもらうためには何が必要なのか、中途入社者が犯しがちな過ちは何か、失敗しないためにはどうしたらよいのかをお伝えできればと思います。

新しい職場に受け入れられる条件

まず、新しい職場の同僚たちが、中途入社者を仲間として受け入れてくれる条件について考えてみたいと思います。それは、シンプルに以下の2つに集約されます。

1. 期待されている仕事ができること

中途入社者は、特定の業務内容について、即戦力として採用されることがほとんどです。

その期待されている業務を、期待相応か、それ以上にこなせることは、仲間として受け入れてもらうための必須条件だと言えるでしょう。

2. 長時間同じ空間にいても不快ではないこと

多くの職場においては、週5日、その1日のほとんどの時間を、同僚と顔を合わせ、会話をして過ごすことになります。場合によっては、家族と共に過ごすよりも長い時間、同僚と同じ時を過ごしているのではないでしょうか。

そのように赤の他人と長時間同じ時間を共有する以上、その相手が不快な相手でないことは大事なことです。

中途入社者は、職場という半強制的なコミュニティへの新たな参加者として、その条件を満たす必要があります。

中途入社者がよくする失敗

しかし、中途入社者は、新しい職場に早くなじみたいと思うあまり、以下のような過ちを犯しがちです。

1. 必要以上にやる気をアピールしてしまう

やる気があるのは大切なことではありますが、中途入社者は、早く周りに実力や存在を認められたいと思うあまり、その職場の仕事のペースや計画に合わない、前のめりな提案をしがちです。

例えば、職場それぞれの背景や理由があって行われている業務の内容について、中途入社者が、その背景や理由を勘案することなく、前職の経験をもとにして、唐突に改善を提案する光景が見受けられます。

確かに、中途入社者には、その職場に新しい価値観をもたらし、既存のメンバーにはできなかった問題の解決を行うことが期待されています。しかし、そのような改善は、問題の背景を理解し、原因が分析できた上で、具体的な計画を持って進めていくことが必要であり、入社後すぐに特効薬となるような提案を行うのは難しいものです。

周りが見えていない提案は、状況把握能力がない人材だと認識されることにつながり、職場で孤立する要因となってしまいます。必要な手順をきちんと踏み、着実に成果を上げていきましょう。あせりは禁物です。

2. 必要以上に有能さをアピールしてしまう

中途入社後しばらくは、その職場のルールの習熟や、担当業務の引き継ぎなど、学びの期間となり、目に見えた成果を上げるのは難しいのが現実です。

そのような中で、多くの中途入社者があせりを感じてしまい、自分が仕事ができる人間であるということを言葉の上だけでもアピールし、プライドを保とうとすることがあります。

特に、聞かれてもいないのに、前職ではいかに責任ある仕事をしていたか、いかに活躍していたかなどの事柄を、自慢げに語ってしまう人たちがいます。新しい職場の人たちからしたら、興味がない話であり、急になぞの自分語りを始めたようにしか見えません。語りたい気持ちをじっと我慢し、ひたむきに仕事で成果を出すのが良いでしょう。

また、仕事の面で活躍できないあせりを、他の部分で補おうと、普段の会話の中の端々で無意味なマウントを取ろうとしてしまう人たちがいます。どのような状況下であっても嫌われる行為です。慎むのが賢明だと言えるでしょう。

中途入社時に失敗しないための対処法

ここまでお伝えしてきた内容をもとに、中途入社時に失敗しないための対処法を6項目にまとめてみました。ぜひ、ご参考にしていただければ幸いです。

1. 受け入れる側の気持ちを理解しておく

前提として、中途入社者を受け入れる側の人たちの気持ちを理解しておくことが、まず何より大切でしょう。

受け入れる側も、自分たちのコミュニティに外部から異分子が参入することに対しては、不安を抱えています。不安なのはお互い様なのです。そのような状況において、受け入れる側が抱いている気持ちは、以下の2点に集約されます。

  • 仕事がちゃんとできる人だといいなぁ
  • 変な人じゃないといいなぁ

中途入社者は、新しい職場の同僚たちが、そのような目で自分を見ていることを常に意識し、己の言動をコントロールすることが大切だと言えます。

2. 自分が期待されている役割を理解しておく

期待されている仕事を期待どおりにこなすには、まずは何を期待されているのかを正確に把握しておく必要があります。

入社面接時にある程度の話はしていることと思いますが、入社後、配属先の上司にきちんと確認し、認識の齟齬がないようにしておくことが大切です。

3. やわらかい物腰、人当たりの良さを心がける

前述のとおり、同僚たちとは、場合によっては家族よりも長い時を共に過ごすことになります。そのような状況下で有利に働くのは、やわらかい物腰と人当たりの良さです。

話しかけられたら、笑顔で振り向き、物腰やわらかく落ち着いた雰囲気で対応することを心がけましょう。新しいコミュニティに参画する際に必要なのは、自分が危険な人物ではなく、安心できる人物であることを示すことです。

上司から指示を受けた際などは、きびきびとした対応も必要になりますが、普段は、落ち着いた余裕のある表情を見せておくことをお勧めします。

4. 職場の文化や仕事のペースを把握する

職場によって、仕事に対しての姿勢や同僚との距離感など、その文化には様々な違いがあります。コミュニティへの新規参加者としては、前提となるそれらの文化、不文律を把握することが大切です。

もし、それらの文化の中に、会社のために改善した方が良い点が見つかったとしても、いきなり糾弾などはせず、そのコミュニティで自分の提案を通すにはどのようにしたらスムーズに進むのかを、職場の文化を勘案した上で、しっかりと計画すると良いでしょう。

5. 謙虚さ、学ぶ姿勢を見せる

即戦力として実力を示したい気持ちは少し抑えて、入社直後は学びの期間だと割り切り、謙虚さを持って学ぶ姿勢で取り組みましょう。

あくまで新入社員として、謙虚にふるまい、年下の同僚に対してもマウントを取ろうとすることなく、職場の先輩として扱い、尊重した態度を取りましょう。

自身が培ってきた知見やノウハウを、新しい職場に提供する際も、えらそうにはせず、相手が知らないことを馬鹿にした態度など決して見せることがないように気をつけましょう。

6. 丁寧で、確実な仕事を行う

依頼された仕事に対しては、スピードよりも、丁寧さ、確実さを重視しましょう。

スピードが遅いことは、ある程度は入社直後の環境への不慣れが理由だと受け取ってもらえますが、目に見える形で残る仕事の成果物にミスがある場合、細かなところに目が届かない、雑な仕事を行う人物だという第一印象を与えかねません。

第一印象は、ぬぐうことが難しいものです。入社直後は特に注意しましょう。

逆に、最初に誠実で丁寧な仕事をきちんと行っておくと、それだけで信頼できる人物だという印象を与えることもできるでしょう。

以上の6つの対処法、意識せずにできている人もいれば、ものによってはできていない人もいるのではないでしょうか。新しい環境に身を置くことは大きなストレスです。普段はできていることも、なぜかできなくなってしまうものです。それでも、対処法を意識しているのと、意識していないのでは、大きな差があります。新しい職場でこれからがんばろうという方は、ぜひ、これらの対処法を心にとめていただければ幸いです。