社内恋愛のリスクと注意点 – 隠れて行うメリットとデメリットは

多くの人が社内で恋愛相手を見つけ、ときに結婚にまで至ります。しかし、会社という特殊な空間で恋愛をする際には、気をつけなければならない点がいくつも存在しています。人によっては部署異動や退職にまで発展することのある社内恋愛、知らないで痛い目を見ないように、注意点をしっかりと意識しておきましょう。

社内恋愛は当たり前のこと

学生のときとは違い、就職してからの出会いの機会は、驚くほど減ります。その中で、恋愛対象を社内で見つけることはごくごく自然なことであり、実際に多くの人が社内恋愛で結婚しています。

また、心理学でいうところの単純接触効果(ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則)によると、人は初めは関心のなかった相手であっても、顔を合わせるたび、接触を重ねるたびに、印象が高まり、好意度が増す傾向にあるといいます。

結婚適齢期の男女が閉鎖空間で日常的に顔を合わせているのですから、心理学の見地からも社内でカップルが発生するのは必然であると言えるでしょう。

社内恋愛のリスク

しかし、社内恋愛には、特有のリスクがいくつも存在しています。そのリスクを系統別にまとめると、以下のようになります。

  • 業務に影響する人間関係悪化リスク
  • プライベート情報流出リスク
  • 部署異動リスク

一つひとつのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

業務に影響する人間関係悪化リスク

付き合った後、そのまま円満に結婚まで至ればよいのですが、別れるという選択をするカップルも多く存在しています。むしろ、そちらの方が多数派と言えるでしょう。

社内恋愛でなければ、別れた相手とそのまま顔を合わせないことも可能ですが、社内という閉鎖コミュニティ内においては、それも難しく、気まずい気持ちのまま、ときには協力して業務を進めなければなりません。否が応でも生産性は下がります。

また、別れる際には感情のもつれを伴うことが多く、それぞれが社内で他の社員に恋愛相談や愚痴の形で、相手の悪いところを吹聴、ときには団結して非難することで、加速度的に人間関係が悪化していくことがあります。それは、業務の進行に影響が出るレベルに至ることもめずらしくありません。

社内で恋愛する場合であっても、可能であれば別の部署の人間、業務的に関わり合いのない人間とするのが望ましく、別れる際には、お互いにしっかりと話し合い、遺恨を残さず清算することを強くお勧めします。

さらに、社内恋愛中の浮気も、社内の人間を相手として行われることが多く、その場合の人間関係の泥沼化は目も当てられません。

通常の恋愛以上に、付き合い始める前に、本当にその相手でよいのか、誠実な相手であるのかをしっかりと見極める必要があるでしょう。

プライベート情報流出リスク

相手を見極めるという点では、相手が本気なのか、遊ぼうとしているだけではないのかという点の見極めも大切です。

男性の先輩社員が、女性の新入社員を遊び目的で巧みに誘い、泣かせる事案は、毎年多くの会社で見られる恒例行事です。

そのような男性社員は、女性社員をトロフィーとして扱い、たびたび他の男性社員に獲得したことを自慢し、性的な事柄も含めた、女性社員のプライベートな情報を吹聴します。

入社直後は、仕事をこなせる先輩社員が神様のように見えるかもしれません。しかし、多くの場合、それは業務に慣れているだけであり、仕事ができるのとは別の問題です。その先輩社員は本当に魅力的な人物なのでしょうか。右も左もわからない新入社員の心の不安につけこむ詐欺師なのではないでしょうか。

会社はプレゼン力を磨く場です。当然、先輩社員は、自分の姿を見せたい形で相手に見せる技術に長けています。もし、先輩社員に誘われたら、その人の評判を、他の先輩社員に聞いてみるなど、自分の身を自分で守る努力をしていきましょう。

部署異動リスク

二人が付き合っていることが職場で知られている場合、それぞれが別の部署になるように人事異動する方針の会社はめずらしくありません。就業規則には記載せず、暗黙のルールとして運用されているケースがほとんどです。

それは、二人を別々の部署に離すことで、今までに挙げてきたような、円滑な業務進行の妨げとなるトラブルを防止する意味合いがあります。

同じ部署内で社内恋愛をしていて、今の部署で働き続けたい場合は、付き合っていることを注意深く隠しておくことをお勧めします。

社内恋愛は隠れて行うべきなのか

皆さんの周りでも、社内恋愛を公表して行っている人と、隠れて行っている人がいると思います。どちらの方がよいのでしょうか。それぞれのメリットを考えてみます。

公表して付き合うメリット

  • 交際相手に言い寄る人間を減らせる
  • 隠れて会ったり、隠れて一緒に帰る必要がない
  • 結婚する際に社内でスムーズに話を進めやすい

隠れて付き合うメリット

  • 交際相手についてからかわれたり、質問されたりしない
  • 交際相手と同じ部署で働ける確率が上がる
  • 別れた際に、別れた事実を周囲に知られることがない

なお、デメリットは、公表して付き合う場合は、別れた際に、別れた事実を周囲に知られてしまうなど、他方のメリットを逆にしたものとなります。

公表して付き合うデメリット

  • 交際相手についてからかわれたり、質問されたりする
  • 交際相手と同じ部署で働ける確率が下がる
  • 別れた際に、別れた事実を周囲に知られてしまう

隠れて付き合うデメリット

  • 交際相手に言い寄る人間を防止できない
  • 隠れて会ったり、隠れて一緒に帰る必要がある
  • 結婚する際に社内でスムーズに話を進めにくい

それぞれのメリット、デメリットを踏まえて、自分にとってよりよい方を選択することが大切です。ただし、実際のところは、隠れて付き合っていても、ほとんどの場合、いずれはばれてしまうものです。普段の会話の端々、たまたま社外で一緒にいるところを目撃される、信用している人に話したことが漏れるなど、情報の漏洩と拡散は防ぎようがないものです。そして、社内のワイドショー的な噂話の種とされてしまいます。部署異動の不安がないのであれば、別れることのない相手としっかりと付き合い、思い切って公表してしまうことをお勧めします。

社内恋愛は恥ずかしいことではありません。自分の人生の幸せを第一に考え、正々堂々と恋愛をしましょう。