明石家さんまの失言炎上に学ぶハラスメント – 価値観アップデート

最近、明石家さんま氏の失言が取りざたされる機会が増えています。

しかし、彼の発言内容やスタンスが昔と変わったわけではありません。

なぜ、今になってその発言内容が問題となることが増えているのでしょうか。

今回は、明石家さんま氏の失言と炎上から、誰しもがハラスメントの加害者になりうる危険性と、価値観アップデートの大切さについて、見ていきたいと思います。

明石家さんま氏の問題視された発言の一覧

昨今、問題視された明石家さんま氏の発言は以下のとおりです。

南明奈氏に対して、「子どもはまだか?」などと発言。

酔った勢いで近づいてくる男性が嫌という村上佳菜子氏に対して、「酔ってるからええやないか」などと発言。

加藤綾子氏に対して、「朝も夜もキスするんでしょ?」などと発言。

女性は母親になっても、女性としての寂しさが埋まるわけではないという西山茉希氏の発言に対して、「ようするに、子どもにおっぱいをあげてるときとかに、お尻を触われたら、うれしかったんだ?」などと発言。

性別不詳として活動しているりんごちゃん氏に対して、「おっさんやないか、アホ、お前!」などと発言し、その後も「お前、おっさんやろ」と連呼。

現在の価値観からすると、女性は子どもを産むものだという決めつけ、女性側の気持ちの軽視、セクハラ、LGBTへの無理解などが目につきます。

一昔前は、視聴者も一緒になって笑っていたはずなのに、今やネットニュースで炎上扱いをされるこれらの発言、いったい何が変わったというのでしょうか。

その失言は昔は失言ではなかった?

勘違いするべきではないのは、今まで挙げてきた類の発言がされるたびに、今も昔も同じようにたくさんの人たちが傷ついたり、嫌な思いをしてきたということです。昔は失言ではなかったのではなく、このような他者を傷つける発言は今も昔も失言であり、今になってようやく失言であることに世間が気がついただけにすぎません。

少しずつ、女性やLGBTなど、社会的に弱者や少数派であることが多かった人たちの、世間に無視されていた声が取り上げられ、尊重されるようになってきただけなのです。

そのような世間の気づき、価値観の変化は、好感度ランキングに如実に表れています。

『日経エンタテインメント!』(日経BP社)によるアンケートでは、好きな芸人ランキングで明石家さんま氏は2018年に初めて首位から陥落、逆に嫌いな芸人ランキングで2019年に1位となってしまいました。

我々は、世間一般の価値観は一定ではなく、常に変化し続けているものだということを知らなければなりません。

世間の変化に合わせて、価値観のアップデートができない人たちが、次々と職場などでハラスメントの加害者としてあぶり出されている現実があります。

特に価値観アップデートが必要な人たち

以下のような人たちは、特に価値観のアップデートが必要なハラスメント加害者予備軍だと言えます。

  • 明石家さんま氏の前述の発言の何が悪いのかわからない
  • 男性とはこういうもの、女性とはこういうものだという固定観念を持っている
  • なんでもかんでもハラスメントと言われるようになり、世の中がおかしいと感じている
  • 今までと同じようにふるまっているだけなのに、急に周りの見る目が厳しくなったと感じている

40代、50代となり、職場であるていどの地位を得ている人たちは、注意してくれる人もほとんどいなくなり、自身の価値観にアップデートが必要なことに気づく機会も少なくなってしまいます。

まずは自分の価値観を疑い、世間とのズレを意識し、言動を客観的に見つめ直すことをお勧めします。

セクハラ以外にも必要な価値観アップデート

明石家さんま氏の発言例にあったセクハラやLGBTへの無理解の他にも、価値観のアップデートが必要な事案はたくさんあります。

職場において、昔は当たり前に行われていたのに、今やNGとなったものとして、以下のような事柄が挙げられます。

  • 残業を評価し、推奨する姿勢
  • 他の社員の目がある場所での叱責
  • 女性社員に限定したお茶くみや掃除、コピーなどの指示
  • 飲み会など業務時間外の誘いは受けるべきだという考え
  • 有給休暇の取得理由を聞くなどのプライベートへの干渉

上司から部下への接し方だけではなく、同僚同士の普段のコミュニケーションにおいても注意する必要があります。

価値観アップデートができる人できない人

タレントの東野幸治氏は、自身のYouTubeチャンネルで、価値観のアップデート宣言を行っています。

その中では、LGBTなど少数派をあげつらうことでの笑いや、容姿をバカにすることでの笑い、子どもを作る作らないなど個人の生き方への干渉などは、時代に合わなくなっている、やめた方がよいという旨が語られています。

テレビの影響が大きかった時代に青春を過ごしてきた年配の人たちは、いまだに当時のテレビから学んだ笑いの取り方を職場で披露し続けています。しかし、それが時代に合わなくなってしまっていることに、多くの人が気がついていません。

部下が笑ってくれているのは、空気を読んでの愛想笑いで、後々、そのことを会社のハラスメント相談窓口に通報している可能性もありえます。

芸能界でも、職場でも、世の中の変化に気づき、対応できる人が生き残っていけると言えるでしょう。

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