アクセンチュアへの就職/転職はアリ? 元社員による口コミ・評判

本レビューは、元社員による寄稿を、公益の観点からネガティブな内容も含め掲載しています。レビュー内容は一個人の見解であり、当該企業がブラック企業かを断定するものではありません。

腕を組むビジネスパーソン

ここでは、アクセンチュア株式会社への就職や転職を検討している方に向け、2016年から2018年まで実際に勤務していた元社員が、アクセンチュアは就職や転職をする先の会社としてお勧めなのか、健康的に働いていける職場環境なのか、いわゆるブラック企業なのではないかといった観点を踏まえて、実際のところをお伝えしています。

アクセンチュア株式会社」の基本情報

略称 アクセンチュア、ACN
本社所在地 アイルランド ダブリン グランドキャナルハーバー グランドキャナルスクエア1
設立 1989年
事業内容 経営コンサルティング、テクノロジー・サービス、アウトソーシング
代表者 ジュリー・スウィート
資本金 16,171ドル
売上高 430億USドル
従業員数 約51万3千人

アクセンチュアの社風は「自由」

まずはアクセンチュアの社風から見ていきましょう。

ずばり、アクセンチュアの社風は一言で言えば「自由」です。

例えば、プロジェクトにアサインされる場合、どの役割を果たすかをシニアアソシエイトから順番に立候補させられます。また、プロジェクトがひと段落した次の日、「13時出社でいいよ」と言われることもあります。

このように、「為すべきことを為せば、何をしてもいい」という社風が強くあります。

こうした思考法の根拠として、「コンサルタントは柔軟であるべき」という考え方があります。既存の解決策をなぞるのではなく、日々変化していく世の中に合わせた解決策を、様々な手法を組み合わせて創っていくべきだ、という考え方です。

そのため、型破りな思考を得意とする人、既存の枠組みに縛られないクリエイティヴな人は向いていると言えます。

若干の体育会系の雰囲気があるので、苦手な方にはお勧めできません。

アクセンチュアの年収は、高い

外資のコンサルティングファームということもあり、アクセンチュアの年収は高いといえるでしょう。30歳で1000万に到達する社員も珍しくありません。以下に年収事例を挙げます。

  • 中途30歳コンサルタント1000万
  • 新卒25歳ITエンジニア600万
  • 新卒45歳コンサルタント1800万

エンジニア職におけるマネージャークラスも、コンサルタント職と遜色なくもらっている印象です。

しかし、年収は高いものの、実働時間もそれなりにあります。次の項でも説明しますが、残業がそれなりにあります。また、休日出勤なども求められます。

そのため、実働時間と年収のバランス、という観点で見ると、アクセンチュアより多くもらえるコンサルティングファームは存在するでしょう。

アクセンチュアの残業時間はプロジェクトにより異なる

アクセンチュアの残業時間は、プロジェクトにより大きく異なると言えます。

例えば、官公庁を相手にした大規模なシステム導入を含むDX施策の際は、それに関わるコンサルタントが多いために残業が少なかったです。しかし一方、中小企業に対するプロジェクトに関しては、コンサルタント一人一人の負担が大きく、残業が多くなりました。

また、マネージャークラスになると残業時間は増えるようです。

バックオフィスは、経営企画室以外は残業がほとんどないです。経営企画室は、繁忙期はかなり残業が多いです。

コンサルタント職、ITエンジニア職、経営企画室それぞれに言えることですが、残業し終電を逃す場合はタクシー代の補助が出ます。また、タクシーで真夜中に帰宅した次の日は、出社時間を遅らせてくれるなど、フレキシブルに労働時間を管理してもらえます。

しかし、労働管理に関してはまだまだなところが多く、管理者にそのような意識が見られないため、自分で主張することも大切です。

アクセンチュアでのスキルアップは効果的

外資の名門コンサルティングファームなだけあり、研修制度は申し分ないです。

そのため、2、3年するとコンサルタントとしてかなりポータブルなスキルを身に着けることができます。

例えば経営コンサルタント職であれば、経営に関する諸知識。ITエンジニア職であれば、開発能力とそれに付随する能力。これらの間違いなく他の企業でも通用するスキルを身に着けることができるでしょう。

また、コンサルティングファーム特有の環境下で、「ロジカルシンキング」の力をつけることもできます。これはどんな業界、業種に転職しても潰しがきく能力です。

こうしたスキルを活かして、他事業会社の経営戦略部門、経営企画室、CFOなどに転職する人も少なくありません。勿論、起業をする人も多くいます。

こうした多様なキャリアを選択できるようになるという点で、これらスキルはかなり有用です。アクセンチュアにおいて、スキルアップは間違いなく達成できるといえるでしょう。

アクセンチュアにハラスメントはない

アクセンチュアにはハラスメントがないと言えます。というのも、コンサルティングファーム特有の環境下において、「仕事ができる人が生き残り、そうでない人が淘汰される」という風潮があります。

ゆえに、アクセンチュアにおいてハラスメントなどと言った合理的ではないものは存在しません。この点における就職/転職おすすめ度はかなり高いといえるでしょう。

総評・まとめ

アクセンチュアにおける就職/転職おすすめ度は、5段階評価中の4です。多少のストレスは許容する必要があります。

【参考】就職/転職おすすめ度とその目安

  • 5…ほとんどの人にお勧めできる会社です。
  • 4…多少のストレスは許容する必要があります。
  • 3…強いストレスへの耐性がない場合はお勧めできません。
  • 2…過酷な労働を愛する人以外にはお勧めできません。
  • 1…すべての人にお勧めできません。

残業時間がプロジェクトごととはいえ、そこそこの時間あること。休日出勤があること。これら労働環境に対し、給料水準がかなり高いこと。フレキシブルな労働時間を選択できること。などという待遇面を総合して、今回の評価になっています。