転職・退職に反対する家族の説得方法 - 本気の商談として臨むべし

悩む夫婦

転職、退職をしようと考えたときに、忘れてはいけないのが、生活をともにする家族への説明です。

生活をともにする相手がいる以上、転職、退職は自分ひとりの問題ではなくなってしまっています。これからの長い人生、家族間でしこりが残らないように、多少の心理的負荷が予想されても、必要な相談は事前に行っておくべきだと言えるでしょう。

そこで今回は、転職、退職について家族に説明する際の注意点や、スムーズに承諾を得るためのコツをご紹介できればと思います。

目次

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家族には事前に相談して承諾を得る

繰り返しにはなりますが、転職、退職を計画し、進行する際には、事前に生活をともにする家族に相談し、承諾を得ておくことをお勧めします。

転職、退職をするということは、収入に変化による生活レベルの変更や、就業時間の変化による生活リズムの変更などが発生する可能性もあり、生活をともにする家族にも少なからず影響が及ぶものです。

もし、そのような重要なことについて、事前の相談を行わない場合、互いの信頼関係に悪影響があることは間違いありません。自分が逆の立場で、そういった相談をしてもらえなかった場合も、「なんでそんな大事なことを相談してくれないのか…」と失望することでしょう。転職、退職の話にかぎらず、常に相手の立場に立って考え、必要な相談、情報の共有をすることは、平穏な家庭を築く上で必要なことだと言えます。

最悪、会社を辞めてから家族に報告する、事後報告をするような場合は、離婚を切り出されても仕方がないことをしているという自覚が必要です。

家族は基本的に反対派だと心得る

実際に、家族に転職、退職について相談する前に、前提として知っておきたいのは、基本的に家族は転職、退職には反対の立場を取るということです。

人間、リスクを取りたくないのは当然のことだと思います。転職、退職は絶対にうまくいくという保証はなく、万が一失敗すれば、今まで続けてきた生活を失う可能性があります。

成功して生活レベルや生活リズムが改善する可能性も当然ありますが、失敗するリスクがあるのであれば、現状維持を望むのも無理からぬことです。たとえ、表面上は応援してくれてはいても、内心では不安な心を抱えていることでしょう。

家族に転職、退職について説明し、承諾を得るということは、基本的に反対の立場にある人間を説得する必要がある、難しめのミッションであると認識しておく必要があります。

本気の商談と同じくらい準備する

家族に転職、退職の説明を行うことは、望んでいない相手に自分の要求を飲んでもらうという点において、仕事で行っている顧客相手の商談と同じものだと言えます。

相手に自分を信頼に値する人間だと認識してもらい、相手のニーズを聞き出し、自分の提供するものがいかにそのニーズに沿ったものであるかを説明し、不利益は発生しないと不安を払拭し、相手に自分の要求を飲んでもらう、よくある商談のプロセスが必要になります。

しかも、一回だけ売り上げを上げて、あとのことは考えない焼畑営業とは異なり、相手は一生に渡り、継続的に良好な関係を続ける必要がある重要顧客です。本気の商談だと捉え、万端の準備を整えておく必要があるでしょう。

具体的に必要な準備としては、以下のものが挙げられます。

  • 普段からの信頼関係の構築
  • 転職、退職をすることにした経緯、理由のまとめ
  • 転職、退職することによって得られるメリットのまとめ
  • 転職、退職することによるリスク、デメリットのまとめ
  • 相手の不安を解消するためのトークの用意

それぞれについて、詳しく見ていきたいと思います。

普段からの信頼関係の構築

自分の話をきちんと聞いてもらうという点において、普段からの信頼関係の構築はとても重要です。

家族と良好な人間関係を築けているでしょうか。仕事を言い訳に家庭を顧みないような状況に陥っていないでしょうか。

口を開けばいつの間にかケンカになってしまっているような関係性では、そもそもまともな話し合いは難しいと言わざるをえません。

転職、退職をすることにした経緯、理由のまとめ

自分が会社で何に悩み、会社の何に絶望し、仕事に何を望み、将来的にどのようなキャリアを思い描いているかなど、家族は何も知りません。

そんな状況で突然、転職、退職がしたいんだと話をし始めても、家族はとまどってしまうことでしょう。

まずは、転職、退職をすることにした経緯、理由を丁寧に説明できるように、ストーリーをしっかりと用意しておくとよいでしょう。

転職、退職することによって得られるメリットのまとめ

また、転職、退職することによって得られるメリットも、きちんとまとめておくとよいでしょう。

これは、家族に説明するためのものであると同時に、自分自身の転職、退職の目的を明確にしておくためのものでもあります。

本当にこの決断が正しいものであると、自分自身で自信が持てていないようでは、家族も説得できません。逆に、メリットを考えた結果、そこまででもないと気づけたのなら、その段階で転職、退職はやめた方がよいでしょう。

転職、退職のメリットの考え方につきましては、以下の記事でまとめています。ご参照いただければ幸いです。

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転職、退職することによるリスク、デメリットのまとめ

メリットとまとめると同時に、転職、退職することによるリスク、デメリットもまとめておきましょう。

前述の生活レベルや生活リズムのことなど、特に家族がどのようなことに不安を覚えるのかを想像しながらリストアップしていくとよいでしょう。

デメリットをまとめていく過程で、メリットよりもデメリットが大きいと判断される場合には、転職、退職はやめるという決断も重要です。

相手の不安を解消するためのトークの用意

ここまで用意してきた情報を、相手に一方的に話すだけでは、望んだクロージングに持っていくのは難しいと言えるでしょう。

相手の心の内に寄り添い、相手の不安に先回りし、解決策を提示してこそ優秀な営業員と言えます。

「今より条件のよい会社から内定をもらってから退職しようと思っている」、「今より家庭での時間がとれる会社を探そうと思う」など、相手の不安を解消するための話を用意しておくことをお勧めします。

重要なのは、相手が何を不安に思うのかをきちんと把握しておくことです。普段のコミュニケーションの中でヒアリングを済ませておくのもよいですし、説明しながらどのような不安があるのか聞き出すのもよいでしょう。

ここまで準備ができていれば、家族から承諾を得る成功率はかなり高くなると言えます。

リスク、デメリットもきちんと伝える

準備した内容に自信のない人がしがちな失敗として、リスク、デメリットを伝えずにごまかしてしまうというものがあります。

商談の際に、自社の商品・サービスに自信のない営業員が、メリットだけを強調して売りつけ、あとでクレームが発生することはめずらしくありません。

今回のケースでは、そのような焼畑営業ではなく、生涯を通じたパートナーが相手なわけですから、信頼関係が何よりも重要です。リスク、デメリットもきちんと伝えた上で、メリットの方が大きいということが伝えられるようにしましょう。聞かれる前に自分からリスク、デメリットを提示することは、信頼を勝ち取る上でも効果的です。

なお、リスク、デメリットよりもメリットが大きいと自信を持って伝えられない場合、それはまだ自分の中でも転職、退職をするという決断が正しいと確信が持てていない状況だと言えるでしょう。今一度、本当に転職、退職をすべきなのか、自分に問い直すことをお勧めします。

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