会社の嫌な飲み会での楽な立ち回り方 - 途中で抜け出すには

会社の飲み会

会社の飲み会に参加したくない、けれども断りにくい、断り切れない、そんな経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

特に、高圧的な上司や先輩から誘われた際は、断るのにたいへん苦労します。もはや、断ること自体のストレスが、参加することのストレスを上回り、嫌々ながら参加し続けている人も多く存在していることと思います。

今回は、参加したくない会社の飲み会に、不本意ながら参加することになってしまったときの対処法をご紹介します。

なお、飲みの誘いを断るための対処法については、以下の記事でご紹介しています。参加しないで済むなら、それに越したことはありません。まずはこちらをご参考にしていただければ幸いです。

会社の飲み会の断り方 - 断った際の不利益を最小化する対処法
会社の飲み会に参加したくない、上司や先輩からの飲みの誘いを断りたいという多くの声を聞きます。社会人生活において避けては通れないこの問題、どのように立ち振る舞い、自分の心の負担を軽減していけばよいのでしょうか。

飲み会での立ち振る舞い方

参加するまでは嫌でしょうがないけれど、参加してみたらなんとなく楽しめるタイプの人がいます。また、仕方ないから楽しもうと、自分をだまして楽しめるタイプの人がいます。

そのような人たちは何の心配もいらないでしょう。楽しめれば、時間とお金を失うだけで、心は守れます。

どうしても楽しめない人は、以下を参考に、無難に終了時間までやりすごしましょう。

いじりの対象にされない

飲みの場を仕切る人間は、その場を盛り上げようと考え、会話にオチをつけることに努めます。

日本企業の飲み会において、最も簡単にオチをつける方法は、特定の人物を標的にして貶めることです。いわゆるいじられ役をその場に作り出します。いじられ役は不快なことを多く言われる役回りです。意識的に標的にならないように注意しましょう。

具体的には、空気を読まないといけないという強迫観念から抜け出すことです。調子に乗った参加者から不快なことを言われたら、そっけない態度、無反応に徹しましょう。そこで空気を読むというサービス精神を発揮してしまうと、いじる側の人間に気に入られ、常にいじられ役のポジションを与えられ、次回以降も誘われ続けることになってしまいます。

相づちと愛想笑いを欠かさない

とはいえ、常にそっけない態度、無反応では、その場になじめていないことが明らかで、いじる側の人間による、場になじませようというやさしい気づかいにより、話を振られたり、逆にまたいじりの対象とされてしまいます。通常時は、相づちと愛想笑いを欠かさず、会話に参加している体を装いましょう。

自然に場に参加しているように見せるためには、ときおり発言をしておくのが効果的です。しかし、興味のない会話で発言するのは、考えているよりも難しいものです。そこでお勧めしたいのは、他の人の言葉を繰り返すだけの発言を要所に差し挟むことです。
相手「○○なんだよねー」
自分「そうなんですか! ○○とはすごいですね!」
これだけで、自然に会話に参加している雰囲気を出すことができます。

料理の取り分けに集中する

相づちや愛想笑い、発言が苦痛である場合は、料理の取り分けや飲み物の注文など、コミュニケーション以外の機能に徹することをお勧めします。会話に参加せずとも、場に自然に溶け込むことが可能です。

飲み会を途中で抜け出す方法

なかなか飲み会が終わらないとき、終電の時間が近づいてきたとき、飲み会を途中で抜け出したいと思うこともあるのではないでしょうか。

しかし、飲み会を途中で抜け出すのは、初めから誘いを断るよりも、心理的な障壁が高くなるものです。途中で抜け出したくなることが予想される場合は、勇気を振り絞って、誘い自体を断ることをお勧めします。

それでも、参加の上で途中で抜け出す必要がある際は、幹事や飲み会に参加する上席者に、事前に早めに失礼する旨を伝えておくことが大切です。事前共有があることで、受け止める側の抵抗感は格段に低下することでしょう。

事前に申し出ができなかった場合は、他に帰りたがっている人間を見つけ、共謀して帰ることで心理的負担を減らす方法や、他に先に帰ると申し出た人に便乗する方法をお勧めします。特に後者の方法は、他の人が帰る機を逃さず、瞬時に反応できるように常に身構えておくとよいでしょう。

事前の仲間づくりが大切

居心地の悪い空間を少しでも過ごしやすくするには、気心の知れた人にそばにいてもらうのが一番です。

職場において、あまり飲み会が好きではない、もしくは好きではないことを理解してくれる人を見つけ、親交を深めておくことをお勧めします。

また、特定の人物に飲みに誘われ続けて困っているときは、同じ被害に会っている人とコミュニケーションをとり、仲間意識を育んでおくことが大切です。

飲みの場では同じテーブルを囲み、途中で帰りたいときは一緒に抜け出し、片方しか誘われていない飲み会ではもう片方も助け合うために参加し、支え合い、飲み会のあとは愚痴を言い合い、慰め合う、そういう仲間が何より大切です。

明確なパワハラ、セクハラが発生した際に、内部通報制度への通報を行う強力な助けにもなります。

二次会の誘いはしっかりと断る

飲み会に、飲み会好きが参加している場合、高い確率で二次会の誘いが発生します。最近では、二次会自体を禁止する会社が出てきているほど、二次会は問題の発生しやすい空間です。飲み会自体には参加したのです。遠慮することなく断りましょう。

嫌なことを嫌だと伝えることで、相手との力関係次第では、自分に不利益になることがあるのは確かです。しかし、はっきり言わなければならない場面はあります。ここがそのときです。家庭の事情や体調などを理由として、しっかりと断りましょう。

はっきり断っているのに、しつこく誘ってくる行為は、明確なパワーハラスメントに当たります。上司への相談、内部通報制度の活用を検討し、強い意志で断りましょう。

もし、断ったことで嫌がらせを受けるなどの不利益を被り、それに対して会社が守ってくれない場合、その会社に居続けることはお勧めしません。一つのことで社員を守れない会社は、どのような場面でも守ってくれません。そのような会社に居ることは、あなたの人生の不利益につながります。転職を視野に入れましょう。

二次会に誘われる確率を少しでも下げるために

そもそも、二次会自体に誘われないのならば、断るストレスも発生しません。二次会に誘われる確率を、少しでも下げる方法を考えてみましょう。二次会の誘いが発生する場面は、以下の三つに集約されます。

  1. 飲み会前に事前に企画、出欠確認がされる場合
  2. 飲み会の店内で企画され、出欠確認がされる場合
  3. 飲み会後、店の外で企画され、出欠確認がされる場合

このうち、一つ目と二つ目の場合は、出欠確認から逃れるのは難しいでしょう。勇気をもって断るしかありません。

三つ目の場合は、避けることが可能です。それは、飲み会が終わったら真っ先に席を立ち、誰よりも先に店を出て、そのまま他の人が店から出てくるのを待つことなく帰ることです。

飲み会後、店を出てそのまますぐに帰っていいのかの判断がつかず、なんとなく店の外で全員そろうのを待つことが多くあります。この場で二次会の話が持ち上がることは少なくありません。

しかし、もはやこの段階では誰がいて、誰がいないのかを気にする人はそうはいません。また、何より通行人の邪魔となります。残っていると、二次会に巻き込まれる可能性が上がるだけです。解散は店内でされたと解釈して、早々に帰ることをお勧めします。

二人きりの飲み会の危険性

ここまで、複数人での飲み会を前提として、お話をしてきました。しかし、当然二人きりの飲み会も存在しています。二人きりのときはどうしたらよいのでしょうか。

答えは単純です。参加したくないのであれば、参加すべきではありません。逃げ場のない二人きりの飲み会はたいへん危険です。パワハラ、セクハラの温床となっています。

明確に断る、他の人も誘う、良識的な上司や先輩に相談するなど、手を尽くしましょう。

最終的に大切なのは、過度のストレスにさらされるくらいならば、周りにどう思われようと空気を読まない勇気を持つことです。プライベートな時間を会社に、同僚にささげることは、労働契約に含まれていません。自分の人生のために、自分のための選択をすることはわがままではありません。

もちろん、仲の良い人、仲良くなりたい人との飲み会は、大事な人間関係の構築につながる好ましいものです。人生から余計なストレスはなるべく減らし、有意義な交流に時間を割くようにしましょう。